
ディーリアスは1862年、イギリス中部の街ブラッドフォードに生まれですが、イギリス出身の作曲家とも言えないぐらい転々と住み家を変えた波乱万丈の生涯でした。裕福な商家に生まれ音楽好きでしたが、彼の父親は音楽の道に行くことに反対し家を継がすべく彼をドイツ、スエーデン、フランスやアメリカのフロリダのオフィスに派遣しました。しかしディーリアスは仕事をそっちのけで音楽に没頭していたとのことです。とうとう父親もしぶしぶ音楽の道に進むことに同意しドイツのライプツィヒ音楽院に通うことになったのです。ノルウェーの作曲家グリーグがディーリアスの才能を見抜き父親を説得したとの逸話もございます。しかしドイツの学風に馴染めずパリに移動したのでした。そんな彼が作曲家として頭角を現したのは40歳を過ぎてからと遅咲きの人生でした。
「春、初めてのカッコウを聞いて」は、1912年50歳の時に作曲された「小管弦楽のための2つの作品」のうちの1曲で彼の代表的な作品です。本来、オーケストラで情景描写され、弦楽器の優しいハーモニーの上に、木管楽器で鳥たちの鳴き声が重ねられますがレント&ヴィヴァーチェではピアノと器楽独奏用に編曲しています。演奏をし易く原曲より少しテンポを速くしていますが、綺麗な和音進行の響きを楽しめ、あたかも印象派の絵を見ているような、穏やかな音楽です。
演奏時間 約4分40秒
伴奏音源の試聴 (約60秒)
価格 ¥500
*伴奏用音源MP3データとパート譜及びピアノ伴奏譜PDFのセット価格
*各楽器共通価格、税込
販売用音源を使ったクラリネットによるデモ演奏